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半導体圧力トランスデューサー
Kulite
半導体圧力トランスデューサー Kulite

Kulite社は、米国において1959年以来拡散型半導体圧力トランスデューサーをはじめとする各種半導体トランスデューサーを製造している、この業界ではパイオニア的企業です。340以上の特許を有するKulite社は、世界中の無数の分野や業界で過酷な環境条件での試験を必要とされる圧力センサを中心に製造を行っています。
Kulite圧力トランスデューサーは、変換素子に半導体を採用し、その特性をフルに活かし、超小型で、しかも高感度を実現した理想的なトランスデューサーです。
特に、航空機/宇宙/自動車分野での風洞実験に用いられる超小型圧力トランスデューサーXCLシリーズ(シリコンダイアフラム)は、実績、性能ともに非常に高い評価を得ています。低雑音で応答周波数範囲が広く、しかも半導体でありながらヒステリシスや温度特性に優れています。
Kulite信号増幅用ストレイン/DCアンプはSA-570STになります。Kulite製品の周波数特性・高出力・高感度に対応したDCアンプです。

特長

超小型

感圧部がきわめて小型に作られており、トランスデューサー自体が小型軽量で、直径がわずか1.6mmの製品もあります。

高感度

変換素子に半導体のピエゾ抵抗効果を利用し、高感度が得られます。

高出力

最大定格出力は300mVで、信頼性の高いデータが得られます。
アンプ内蔵型では、5Vの出力を取り出しが可能です。

優れた周波数特性

小型軽量のため共振周波数が最高1.3MHzときわめて高く、高い帯域まで周波数特性がフラットなため、瞬間的に変化する圧力測定に優れた威力を発揮します。 直流成分も測定可能です。

優れた温度特性

フルブリッジ方式に温度補償モジュールを付加しており、半導体トランスデューサーにも拘らず、優れた温度特性を保有します。

フルブリッジ方式採用

半導体の特性をフルに引出し、取扱いが簡単なフルブリッジ方式を採用しています。

豊富なバリエーション

用途、条件に合わせて選択可能なシリーズごとに豊富なモデルを用意しています。
各モデルには多くの定格圧力をラインアップしています。

リードレス構造

Kulite社特許取得済みの設計技術。
ゲージ配線時のリード線を除去しているため、振動に強い。

原理

半導体(シリコン)のピエゾ抵抗効果を利用した圧力トランスデューサーで、シリコンダイアフラム型とメタルダイアフラム型があります。
シリコンダイアフラム型は、IC手法の一つである拡散法を用いて、半導体のシリコンチップ上に直接ホイートストン・ブリッジ回路を形成。これをダイアフラムとした圧力トランスデューサーです。
メタルダイアフラム型は、このシリコンチップを、ダイアフラムとして使うメタル(17-4PHステンレス鋼)の裏側へ接着した構造の圧力トランスデューサーです。

ピエゾ抵抗効果

半導体結晶に機械的ひずみ(外力)が加わると、内部のエネルギ構造が変化します。
これに伴い、キャリア(正孔または電子)の移動量が変化し、電気抵抗が変わります。この現象をピエゾ抵抗効果と呼びます。

【接続方法】

ケーブルの色 信号名
印加電圧 +
印加電圧 ―
出力信号 +
出力信号 ―

リードレス構造とは?:Kulite社が特許を持つオリジナル構造。

特長

  • 振動に強い
  • 熱による誤差の低減
  • 高温対応