導入事例
航空機エンジン
ガスタービン 多チャンネル計測(振動、温度、気圧)
限られた予算の中で、航空宇宙エンジン設計者は常に安全性、騒音軽減、軽量化、効率性の技術革新を探求し続けなければなりません。その結果、新しいエンジンはより安全で静かで軽量かつ効率的なものになります。これらのエンジンテストには莫大な費用がかかるため信頼のおけるデータレコーダーが必要となります。テストのデータ消失は予算を圧迫しプロジェクトの遂行が困難となります。
WX-7000はPCフロントエンドの計測システムのバックアップ用として信頼されご利用頂いております。WX-7000の特長は信頼のおけるデータ保護にあります。
WX-7000の長時間収録
1TBのRDXディスク使用時において、WX-7000はSONY SIR-1000の72倍以上の収録が可能です。長時間の計測データ収録でもディスク交換の必要はございません。世界中の計測エンジニアはかつてSONY SIR-1000を使用していました。しかし製品は3年以上前に販売終了しています。ソニーマニュファクチュアリングシステムズ株式会社は計測ビジネス事業を売却しています。ユーザはSONY SIR-1000の後継器を必要としていたため、操作性、機能強化に重点を置きWX-7000の製品化に至りました。ユーザの要求を満たすためにWX-7000は以下の機能強化をしています。
- ワイドダイナミックレンジと高分解能
- 収録時間の大幅な増加
- TEDS (Transducer Electronic Data Sheet) に対応
- 信頼のおける頑丈なメディア
- ユーザに親しみやすいわかりやすい操作
- データ保護
鉄道
鉄道は、利便性に優れ環境負荷の小さい輸送手段として、近年注目を集める交通機関です。 その高い安全性や信頼性を維持するため、車両の構造、運行や保守は最高水準が求められます。 WX-7000は、高速移動する車両の物理現象を捉え記録することで、その高い技術力の更なる進化への一端を担います。WX-7000は、その特長である広帯域・多チャンネル・長時間記録を生かし、さまざまな鉄道技術に利用されています。
車両本体の性能向上
走行時の車体にかかる圧力、ひずみや振動などの計測・解析、ACT(Automatic Train Control)からの受信信号記録等、さまざまな観点から安全性や信頼性のさらなる向上をサポートします。
乗り心地の改善支援
走行時の内部騒音・振動などを分析することにより、さらなる乗り心地の向上へとお役立ていただいております。
環境への配慮
トンネル微気圧波や外部騒音などを計測・解析することで、鉄道における周囲環境への影響度の予測、摘出に一役買っています。
- 概略
独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 JAXA
液体ロケットエンジン試験
- チャネル数: 20 ~ 32ch
- 周波数帯域: 40k ~ 60k Hz
- 記録時間: 50秒 ~ 20分
成層圏を超え、宇宙まで飛翔するロケット。そのロケット打ち上げの成功を大きく左右するのが、ロケットエンジンです。LE-5から始められたロケットエンジン開発は、現在では、より確実に宇宙へ飛ばす信頼性はもちろん、宇宙に飛ばすだけでなく製造したロケットエンジンを1度の使用で終わらせない再利用性、そしてコスト面での経済性が求められています。ティアックのデータレコーダーは、ロケットエンジンの開発が開始されて以降の30年、ロケットエンジン開発の計測データ記録に使用いただいております。
新しいロケットエンジンの開発にあたっては、エンジンの振動データ分析は極めて重要です。極低温・高圧・高速回転という実際の苛酷な稼働状況を再現し、その状況下で試験を行うことにより、耐久性の高いエンジンの研究が可能となり、より信頼性の高いロケットエンジンが開発されます。そのため、確実にリアルタイムで試験中の生のデータを記録することが試験では求められます。規定の水準をオーバーした振動が出れば、エンジンのエネルギー効率の低下や他の部品への悪影響をもたらします。それを防ぎエンジンの健全性証明のため、試験の計測データをより確実にリアルタイムに記録するティアックのデータレコーダーが使用されております。
ティアックのデータレコーダーは、他のデータ記録装置とは異なり、再生可能な高速なデータの記録が可能です。そのため、多チャンネルにおいても広帯域での記録が行えます。1回の試験に多くの時間と費用を投資する現場では、チャンネルの数が多くても広い帯域での記録を確実に行うことが求められています。
独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 JAXA
独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 JAXA(ジャクサ)は、宇宙科学研究所(ISAS)、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙開発事業団(NASDA)が1つに統合され、宇宙航空分野の基礎研究から開発・利用に至るまで一貫して行うことのできる機関として2003年10月に誕生しました。「空へ挑み、宇宙を拓く」 というコーポレートメッセージのもと、人類の平和と幸福のために役立てるよう、宇宙・航空が持つ大きな可能性を追求し、さまざまな研究開発に日々挑戦しています。